篤姫

作品

脚本

 田渕久美子

演出

佐藤峰世、岡田健、堀切園健太郎、渡邊良雄、上杉忠嗣、松川博敬

放送日

2008年1月6日 – 12月14日

ストーリー

50話(各話45分)

あらすじ

薩摩藩ののどかな土地でのびのびと育つ篤姫のもとに、江戸からの知らせを持った使者がやってきます。
何も知らない篤姫は父から御台所となる為江戸へ上がれといわれます。
篤姫は、はじめは驚きと戸惑いばかりでしたが、責任を果たす為江戸へと入ります。
その後女の園、大奥へと入りますが篤姫を歓迎する人ばかりではありません。
篤姫は大奥の生活に馴染もうと努力を重ねます。

次第に篤姫は、周囲がその存在を認めざるを得ない程立派な御台所となりました。
そして幕末の動乱期へと突入し、篤姫の置かれる立場が次第に危うくなっていきます。

見どころ

幕末期島津家の一族に生まれた於一(後の篤姫)は、その男勝りの気質を気に入られ島津斉彬の養女となります。
斉彬は、幕府の勢力が衰退していく過程に強い危機感を抱いていた。このため篤姫を13代将軍である徳川家定の正室とする
事で徳川家と結びつきを強め、幕政への関与を強めていこうとする。元々家定は病弱であり子に恵まれない可能性もあったため
家定の正室となった篤姫には斉彬から時期将軍に徳川慶喜を推すように努力してほしいと伝えられていた。
しかし井伊直弼など幕府中枢には紀伊藩主の徳川慶福を推す人たちがいて篤姫の意向と対立する事となる。


薩摩藩の藩主島津家の分家にあたる今和泉家に生まれた少女於一(おかつ)。新たに藩主となった島津斉彬にその才を見出された彼女は、斉彬の養女となって13代将軍徳川家定に輿入れします。しかし、この輿入れには斉彬によるある企みがありました。そして、その企みを叶えるため於一にも密命が託されていたのです。於一は斉彬の密命を果たすことができるのでしょうか。
さらに、作品で描かれる時代は幕末へと突入する直前の頃、明治維新に向け日本全体が大きなうねりに巻き込まれていきます。そんなうねりの中、将軍家の正室である於一がどんな人生を歩むのかにも注目です。

配役(キャスト)

  • 宮崎あおい(天璋院(於一・篤姫)役)
  • 余貴美子(英姫役)
  • 高橋英樹(島津斉彬役)
  • 山口祐一郎(島津久光(忠教)役)
  • 松坂慶子(幾島役)
  • 長塚京三(島津忠剛役)
  • 樋口可南子(お幸役)
  • 涼風真世(お由羅役)
  • 長門裕之(島津斉興役)
  • 平幹二朗(調所広郷役)
  • 岡田義徳(島津忠敬役)
  • 板谷由夏(広川役)
  • 佐々木すみ江(菊本役)
  • 小澤征悦(西郷吉之助(隆盛)役)
  • 榎木孝明(肝付兼善役)
  • 瑛太(肝付尚五郎(小松帯刀)役)
  • 原田泰造(大久保正助(利通)役)
  • 真野響子(フク役)
  • 勝地涼(ジョン万次郎役)
  • 沢村一樹(小松清猷役)
  • ともさかりえ(お近役)
  • 的場浩司(有馬新七役)
  • 高畑淳子(本寿院役)
  • 稲森いずみ(滝山役)
  • 堺雅人(徳川家定(家祥)役)
  • 鶴田真由(お志賀役)
  • 佐藤藍子(小の島役)
  • 堀北真希(和宮役)
  • 松田翔太(徳川家茂(慶福)役)
  • 中村梅雀(二代目)(井伊直弼役)
  • 高橋由美子(唐橋役)
  • 北大路欣也(勝海舟役)
  • 東儀秀樹(孝明天皇役)
  • 若村麻由美(観行院役)
  • 中村メイコ(庭田嗣子役)
  • 辰巳琢郎(掘田正睦役)
  • 春風亭小朝(近衛忠煕役)
  • 江守徹(徳川斉昭役)
  • 平岳大(徳川慶喜役)
  • 玉木宏(坂本龍馬役)
  • 星由里子(村岡役)
  • 草刈正雄(阿部正弘役)
  • 市川実日子(お龍役)
  • 中嶋朋子(重野役)

視聴者の評価

はな

放送当時、毎週開始時間が来るのが待ち遠しい程楽しみにしていました。

物語序盤では宮崎あおいさん演じる篤姫はまだ薩摩藩で過ごしており、田舎ののんびりした所のお転婆お姫様でした。
その様子が子どもらしく、とても可愛らしかったです。

突然江戸に上がれと父親から命令され困惑した篤姫でしたが、現代では考えられませんが、藩の為、父上の為、と自身の意思とは関係なく江戸に上がる姿には涙しました。

その後もやはり田舎から出てきた娘には厳しい現実が待っていました。
現代の会社における女性達の関係そのものですね。
お局様にいじめられても、夫となる将軍は頼?事は出来ません。

しかし篤姫は弱音をはかず立派な御台所へと成長していきます。
ひたむきな姿に見習いたいなぁと感じました。

こぱんだこども (50代 男性)

篤姫は島津家の出身であり、輿入れ当初は幕府を支えていく島津斉彬の養女という立場でありましたが
時代がやがて激変し、幕府を倒す立場の薩摩藩の出身という立場になりながらその厳しい立場をうまく主役の宮崎さんは
演じていたと思います。病弱とはいえ縁があり夫婦になった徳川家定とのコンビも、とても仲のいい夫婦を演じていると
感じました。また徳川家が薩摩藩から討たれる立場になった時、必ずしも好意的に感じていなかった徳川慶喜を
勝海舟とともに懸命に支えていくシーンは感動しました。今でも印象に残っているのが勝海舟と西郷隆盛の会見で
島津斉彬の手紙を渡したシーンです。弱きものを滅ぼすのではなく生かす道を選んでほしいという
懸命の想いが西郷に伝わったとてもいい場面だったと感じました。

翼徳(40代・男)

この作品を楽しむために最も注目して欲しいのは、やはり篤姫を演じた宮脇あおいさんの存在です。彼女は、作品の開始当初である於一時代には本当にどこにでもいるような少女の表情を見せていました。しかし、1年とを通して少しずつ成長を遂げた彼女は、終盤では徳川幕府を取り仕切り将軍の徳川慶喜すら包み込むほどの貫録を見せます。描かれた時代が日本に大きな変化が起きた時代なので歴史の部分だけでも十分に楽しる作品ですが、於一が篤姫へと成長する女性の一代記としての魅力の方が正直勝ります。
そして、この魅力を堪能するために絶対に見逃してはいけない名場面があります。於一が斉彬の養女となるため生まれ育った今和泉家を出る日、老女である菊本からある言葉が送られる場面です。この一言は、この作品と於一の人生を象徴する一言となります。そのため、絶対に見逃さないようご注意ください。