作品
脚本
池端俊策、前川洋一、岩本真耶、河本瑞貴
演出
大原拓、一色隆司、佐々木善春、深川貴志
放送日
2020年1月19日- 2021年2月7日
ストーリー
44話(各話45分)
あらすじ
長谷川博己演じる明智光秀の一生を綴った大河ドラマ。
若い頃に鉄砲に興味を抱き、実際に手に入れた光秀。またいつも妥当かつ頭のきれるアイデアを見出すところから、その才能を染谷将太演じる織田信長にかわれる。
だが、その一生は常に裕福な生活をおくれたというわけではなかった。一時はボロボロの家を開拓して子どもたちに勉学を教えるという時期もあった。
戦国時代という波瀾万丈の時代を自分の芯を貫き通し、間違ったことは違うと口にもしていたが、最期はかの有名な本能寺の変をおこし、その一生を終えるというストーリー。
見どころ
美濃の国衆の甥である明智十兵衛は一向に治まらない世を憂いていた。そんなある日、盗賊から村を守るために戦っていた際に鉄砲という新時代の武器を知る。その後、主の斎藤利政に掛け合い鉄砲の事を調べる事と引き換えに利政の正室の病を診れる医師を探すために堺へ。そこで後の知己となる細川藤孝に出会い、将軍の足利義輝と謁見することに。この時の謁見が後の本能寺の変を起こすきっかけの一つとなる。さらに松永久秀とも出会い世界を広げていく十兵衛は世に平和をもたらす象徴「麒麟」という言葉をしる。美濃に帰郷後、利政に隣国の尾張の探索を命じられる。
そこで十兵衛は後の主であり、本能寺で討つことになる織田信長と出会い・・・。
そこから明智十兵衛光秀の「麒麟」を探す長い旅が始まる。
光秀が20才の頃から物語はスタートします。最初は斎藤道三に仕えたのですが道三が戦に破れ亡くなった後は越前の朝倉氏を頼ります。その後は足利義昭の足軽となり仕えながらも織田信長の側近としても力になりました。
やがて忠誠の度合いを義昭から信長にシフトし信長に大変協力的でしたが強引だったり暴力的だったり理不尽とも言える信長の言動や行動に疑問を生じる事が増えていき信長の力になりたい、でももうついていけないという葛藤を抱える事になり、信長から心がどんどん離れていきやがて信長への我慢も限界に達しついに本能寺の変を起こしました。
配役(キャスト)
- 長谷川博己(明智光秀役)
- 川口春奈(帰蝶(濃姫)役)
- 木村文乃(煕子役)
- 南果歩(深芳野役)
- 村田雄浩(稲葉良通(一鉄)役)
- 徳重聡(藤田伝吾役)
- 片岡愛之助(今川義元役)
- 檀れい(土田御前役)
- 佐々木蔵之介(藤吉郎役)
- 滝藤賢一(足利義昭役)
- 谷原章介(三淵藤英役)
- 眞島秀和(細川藤孝(幽斎)役)
- 吉田鋼太郎(松永久秀役)
- 尾野真千子(伊呂波太夫役)
- 向井理(足利義輝役)
- 風間俊介(徳川家康役)
- 伊吹吾郎(太原雪斎役)
- 市川海老蔵(ナレーター)
- 染谷将太(織田信長役)
- 門脇麦(駒役)
- 岡村隆史(菊丸役)
- 石川さゆり(牧役)
- 西村まさ彦(明智光安役)
- 伊藤英明(斎藤義龍(高政)役)
- 高橋克典(織田信秀役)
- 堺正章(望月東庵役)
- 本木雅弘(斎藤道三(利政)役)
- ユースケ・サンタマリア(朝倉義景役)
- 坂東玉三郎(正親町天皇役
視聴者の評価
なっきー(20代・女)
私個人としては、かなり高評価をしている。明智光秀という一見すると、信長を死に追い詰めたというイメージが持たれやすい人物を、長谷川博己が演じることで、実は真面目で誰よりも頭の回転が速い、そんな新たな一面を見られたように思う。
また堺正章や門脇麦が演じた実際には存在しない人物を登場させることで、ユーモアと少し笑える場面も生み出されていた。
また川口春奈演じる帰蝶の凛とした美しさや染谷将太演じる信長の凛々しさ、人格がどんどん変わってゆく恐ろしさをテレビの画面からもしっかり感じられることができた。
またロケ地が岐阜をメインに撮影していたということで、私の地元ということもあり、とても親近感を抱きながら観ることができた。
テラ
一言で言えば「ザ・時代劇」という文法で作られた大河ドラマです。
隅から隅まで時代劇の作法で作られており、2022年の大河ドラマである「鎌倉殿の13人」のような現代劇のにおいをあまり感じさせない作りこみをしています。
この時代劇独特のにおいが「麒麟がくる」の最大の魅力です。
そのなかで見所なのが長谷川博己が演じる明智十兵衛と染谷将太が演じる織田信長のやり取りです。
この作品での織田信長はサイコパス気質が強いのですが、それを染谷将太が見事に演じ、それを返す十兵衛のやりとりは必見です。
その他の演者も豪華で、ほんの数カットという中でも名のある俳優が演じていて、ここの部分でもさすが大河と思わせるキャスティングでした。
このドラマの放送当時は世の中的にもいろいろありましたが、その中でも重厚な大河ドラマを見させてもらったという気分にさせられました。
NHK大河ドラマの中でもおすすめの作品の一つです。
なつ(50代・男)
前半部分に関しては、光秀は若い頃はどこでどう過ごしていたのかもはっきりしていないので、若い頃を描くとなるとほぼ創作になってしまうのですが、もしこういう過ごし方をしていても何も違和感を覚えないというとても説得力がある描き方をしていた事と、地元の東海地方が舞台で大変馴染みのある地名が何度も出てきた点でとても満足でした。
後半に関しては比較的史実に沿って描かれているイメージですが、それでも知らない事が沢山ありましたので明智光秀はこういう人物と関わっていたのかとか、こういう土地で過ごしたのかと知る事ができ大変歴史の勉強にもなりました。
絶命の理由も場所もこれで間違いないというはっきりとした証拠は残っていませんので、どう描くのかと興味深かったのですが最終回に疑問を持つ点は全くありませんでしたので大変すっきりとした気持ちで見終える事ができました。